>>遠州鉄道奥山線 レポート2011 トップページ


前回、完全に軌道跡が確認できなくなってしまった都田口から谷駅の区間。

そして林の中へ吸い込まれていく軌道跡。
e4390512.jpg


この先は一体どうなっているのか。



◆谷駅 - 祝田駅
12/11 11:40

4c0f9aed.jpg


林の中へ吸い込まれていく軌道跡。ここからは完全に管理はされていないようだ。
またここから見る限りは奥へ行くことができそうだ。

地形の形状は山を掘った形状の割堀にて進路を進めている。




7be7a5e0.jpg


割堀は浅いが完全に目の前に進路が続いている。林が邪魔をしてなかなか前に進めない。
猫短借さんはいまだに下の現道を歩いている。まだ声をかければ聞こえてくる。




7e30fc3e.jpg


この凹んでいる部分を線路が通っていたなんて考えにくい。右側の土手の部分に立てば猫男爵さんを遥か下に見下ろせる。
僕はここまま森の中を進んでいく。



92a42431.jpg


こんな太い木まで育ってしまっていて・・・管理されないとこんなにも雑木林が伸びてしまうのか。自然の力恐るべし。




c1c1f994.jpg



これやばくね・・・。

完全に軌道跡が確認できないほど生い茂っている。
ひとまずこのまま行けるところまで進んでみる。




a6718911.jpg


完全に森に飲み込まれている・・・。
軌道跡は真ん中に綺麗に弧を描いているのが確認できた。画像からはなかなか確認しずらいが、僕は軌道跡の真ん中に立っている。

割堀の形状が水をためていたのか、この目の前の落ち葉が敷かれている部分が沼のようになっていて靴が泥まみれになってしまった・・・。
沼に足を取られないように軌道跡の横を高巻きしつつ前に進んでいく。手や顔に木の枝が当たるたび痛い。




18bc112e.jpg


左側がすこし池のようになっていたが、それは劣りで目の前の落ち葉の部分も沼のようになっていた。
正直いって平らになっているようにみえる部分(軌道跡)を歩きたいがなかなかそうもいかない。



3ca394ba.jpg


森に包まれた軌道跡を進み始めて10分50m位しか進んでいない。
左側に石垣が現れてここが軌道跡だったことを物語っている。

足元のぬかるみに注意しながら進む。




3f1bb44a.jpg


個人的に厄介だと思っていたのがこの笹みたいなブッシュだ。体に絡まるのでなかなか前に進めないのだ。まだ量が少ないのでうまく回避しながら進む。




118d3ed9.jpg


ブッシュだらけだ・・・。まぁこれくらいならどうってことない。




63f0ed49.jpg


振り返って撮影。緩やかに弧を描いているのが見て取れる。
僕もだいぶ森に分け入ってきたんだなぁ。




4f271e90.jpg


ブッシュが少し減り見通しが良くなった。下に倒れている木をうまくよけながら前に進んでいく。




3b94ff06.jpg


少し進むとまたすぐこれだ・・・。画像からは軌道跡がどうなっているかは分からない。
僕は今軌道跡の真ん中に立っていて、軌道跡は正面に続いている。

途中木に手をかけたのだがとげとげの木があり、手のひらにとげが刺さってかなり痛くてテンションが下がった。





481a0f88.jpg


足元に細江町という標識の目印を見つけた。これがあるということは・・・ここは道として使われていたのかもしれない。
実際地図にはこの軌道跡は地図として載っているのだ。あり得ない笑。
しかしこれが「現存する道」として今も存在しているのだから誰かが通るのかもしれない。本当に通るのか??



a77678e4.jpg


徐々に道は険しさを増し目の前は視界がなかなか開けない。
奥の緑の濃い部分に嫌な雰囲気を感じ取った。



2b9ba9fc.jpg



これ・・・まじで・・・??

完全にブッシュに包まれていてしばらく呆然・・・。

もう少し奥まで進んでみたのだがちょっとこれは・・・体にブッシュが絡まってしまって簡単には行けそうになかった。

5c4b6291.jpg


軌道跡はここで間違いないのだが、この後ちゃんと軌道跡をたどれるのか、この先がどうなっているのか、少し足を踏み外したら下に落ちるのではないだろうか、そんな不安が一気に僕を襲いかかった。

申し訳ないのだがここで撤退をすることにした・・・。

無念・・・。

155987c3.jpg


念のためアイフォンのGPS機能で現在地を確認しておいた。便利だ。
この画面の右の発電所の方から左に向かって歩いてきた。現在立っている場所が青い丸い部分だ。
画像を拡大してもらえば分かるのだが、しっかりと「道」として地図には描かれている。ひとまず僕はこれ以上進むことができない「正式な道」を引き返すことにした。

ここから今来た道を引き返すのも一苦労だ。。。

引き返すときに動画を撮っていたどんな道を歩いていたのが気になる方はぜひご覧いただきたい。





922962fd.jpg


15分後、現道に復帰。猫さん、お待たせして申し訳ない。
この左の川をまたいだ向こう側を僕は時間をかけて歩いていた。まさかここからはこの森の部分を電車が走ってたなんて想像できないだろう。



d809ba93.jpg


僕が森を探索しているときに12時のチャイムが鳴り響いていた。太陽は徐々に高度を低くし、沈みつつある。しかし、時刻はまだ12:15頃。夕刻までに探索が終わるのかそんなに心配はしてなかった。

この画像の目の前の森を僕は横断していた。



d1452686.jpg


現道を歩いていると、軌道跡に復帰できそうな橋が現れた。なんだこの橋は・・・。
森の探索をしているときにも猫さんから変な橋があると電話をもらっていた。
廃道へ行くための橋か??そんなはずない。怪しい。

ひとまず便利なものにあやかって対岸の軌道近くへ行くことにする。




fa59434f.jpg


橋を渡って右折するとそこには・・・



8c5a6cf6.jpg


軌道跡・・・??猫短借さんは森の探索をしていないので軌道跡と思ったらしいが、僕はそうは思わなかった。
それは高さが明らかに違っているからだ。橋を渡ったすぐの場所に軌道跡はあり得ないと思った。

そして僕は軌道跡が眠っていると思われる左の山の上を仰ぎみた。



171dfd49.jpg


ん??黄色い線の部分に明らかなラインが見えるではないか。
画像では分かりにくいが、しかもその奥には塀のようなものがある。
とりあえずあそこまでざくざくと登ってみることにした。




ef9bd031.jpg



おおおおお!!!

何ということだ!!森の中にこんなにも綺麗な場所が眠っていたなんて!!
となりのトトロにも出てきそうな綺麗な道がずっと向こうまで続いていた。

振り返って撮影したのがこれ。
42079951.jpg


僕が断念した方向を向いて撮影したのがこなのだが、しばらくは道が続いていそうであった。
ひとまず猫短借さんを「これは見た方がいい」と山の上まで呼び出した。

断念した方へひとまず向かってみることにした。
その時の動画がこれ。
http://youtu.be/q5DYYaL9A4Y

そして行けるところまで歩いたのだが、断念した通ようにブッシュに包まれていた。
29b12442.jpg


この時僕はブッシュにすごい抵抗があり行くのを拒んだ。
森の探索で見た景色はブッシュ、こちらからみた景色もブッシュ。その【違う位置から見たブッシュ】は同じものではないのかと思っていた。
しかい時間もあまりないということも重なりここを逆走するのを断念した。
ここの断念は正直かなり後悔していた。

念のためここの位置をGPSで確認もしておいた。
f4ec3fc2.jpg


さっきのと見比べても、すぐそこ。住宅街のひと区間程度だ。
ひとまず怪我はしたくないし足も疲れていたので再探索時にもう一度来てみることにしよう。




==========<追加補足>
==========
12/18
一週間後、僕は再探索でこの地に立った。あの断念したブッシュを踏破するために。

で、早速なのだが探索を開始。
p7
猫短借さん撮影。僕がブッシュに挑んでいる画(笑)。ここから見ると信じられない光景だな笑。



では僕の探索結果を以下に記載していこう。
IMG_5162
森探索で断念した場所までやってきた。実際の所、正面から僕はブッシュをかき分けて手前にやってきたので、ここに立っているときはすでにブッシュ越えは達成している。正直しんどかった笑。

それでは今回はここに突っ込んでいこう。
IMG_5163
奥の方までブッシュは続いていて、向こう側がどうなっているかわからない場合はここは突破していないだろう。
思っていたよりもブッシュは前に進めるということが分かって安心した。
しかし無理に進んでいくとブッシュが足や体に絡まってくるので慎重さを欠いてはならないだろう。




IMG_5164
僕はこのブッシュの下の方を分け入って行った。軌道跡は目視では確認できないが、両側が下に落ち込んでいることから、この部分は盛土になっていたのが分かった。
以前は両側に開けた景色が広がっていたに違いない。



IMG_5165
もう、わけわかめだ笑。このブッシュに入ってから2分くらいなかなか景色が開けてこない。
一度この道を通過しているとは言え、行きも帰りも要する時間はあまり変わらなかった。



IMG_5166
徐々に先が見えるようになってきた。木々の影になりにくい盛り土部分はブッシュが育ちやすいのだろう。
これはこれで楽しい笑。



IMG_5167
完全に景色が開けた。跡は猫短借さんが待つ場所までは簡単に行けてしまう。



振り返って撮影。
IMG_5168
もう行かない笑。「お前なんかにもう用はねぇ」と捨て台詞を心の中で言った後、猫短借さんの待つ場所へ戻った。

念のためブッシュを超える動画を撮影したので気になる方はご覧いただきたい。


==========<追加補足ここまで>==========





ブッシュから進行方向を見た画像がこれ。
e974192f.jpg


これ、「ブッシュ突破していたら相当感動したんだろうなー」と思いつつ進路を進める。

今回はここまで。

次回この森のトンネルを楽しみ、祝田駅まで到達する。





第8回につづく