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前回竜ヶ岩洞近くの田畑駅まで探索してきた。
本線レポートについては今回が最終回。


◆田畑駅 - 中村駅

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田畑駅を出発するとすぐ左側に井伊谷川が流れている。水は非常に綺麗で竜ヶ岩洞関係の清流遊びができる施設も田畑駅周辺にある。過去に一度鮎のつかみ取りを経験した記憶がうっすらとだがある。




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軌道跡は左に緩やかにカーブをしていく。ここから中村駅まではずっと左に曲がって行く印象だ。





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軌道跡の途中になんだかちょっと恐いものを見つけた笑。動きそうだ・・・。
普段は地中に埋まっている排水などを処理するものだと思われるが、偶然にもこのような形になってしまったのか・・・。時々夢に出てきそうだ笑。





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軌道後は右側に斜面を保ち、右側に川を少し遠めに見つつ左の弧を描いていく。
時折現れるこのような割り堀はなかなかテンションが上がる。それにしても足がマジで痛い。





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右側の斜面には石垣が形成されていた。隙間にコンクリートが流し込まれていたので、後物の可能性もあるが、石達がいい雰囲気をだしているので、石自体は当時のもので隙間をコンクリートで固めたのかもしれない。
それにしてもすごい綺麗に並べられたものだ。




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日陰部分と明るみの部分を交互に繰り返しながら軌道跡は続く。





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これは当時のものだろう。コンクリートは後だと思うが。それにしても大きな石垣だ・・・。





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太陽が真正面に現れてきて非常にまぶしい。そして寒い。足も痛い。でも道はまだ続く・・・。
実は田畑駅付近で撮りたい写真を忘れていて、少し走って戻ったのだが、その時に右足の間接に激痛が走って、それからずっと引きずりながら探索をしている。今思い出しても冷や汗が出てくるほど痛かった。




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ここで一旦右カーブに「反って」いる。軌道跡は右奥の木下を通過していく。






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大きな木の右側にはいい雰囲気のお寺が佇んでいた。僕はお寺が非常に好きなので、ここで少しだけ一呼吸をおいた。さぁ、ゴールまでもう少しだ。




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『反り』が終わり改めて左カーブが登場する。




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ぐぐぐぐっと左カーブする。大きな勾配はあまり無いが、上ったり下ったりを緩やかではあるが繰り返している。




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左カーブを終えると先が見通せるくらいの緩やかなカーブに変わる。
この後、道は右カーブをしていくのだが、その右カーブの付け根が次の駅、中村駅周辺だ。





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この奥に中村駅があったはずなのだが特に痕跡は見当たらなさそうだ。






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再び県道303号線が姿を現した。軌道跡は303号線とクロスしまた離れていく。
この交差点付近が中村駅周辺だと思われるが特に「中村」と思われる文字が特に確認できない・・・。





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県道303号線にバス停があったのだが、肉眼では確認できず・・・。行く気力も無かったのでカメラのズームで撮影し、中村の文字を確認した。




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きっとこの不思議な空き地部分が中村駅の痕跡だと思われる。当時の地図を見てもこの周辺で間違い無さそうである。




◆中村駅 - 小斉藤駅

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中村駅を過ぎると前述したとおり右カーブが開始される。右カーブの後はしばらく直線なのだが、ここの景色が非常に綺麗であった。





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一面田んぼ!!奥には山々が堂々と待ち構えている。
といいつつ、紹介している画像は左を向いて撮影した画像だ。軌道跡は僕の足元を左から右に通っている。
この景色は非常にインパクトがあり、疲れを少しの間だけ緩和してくれた。





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猫がいる。僕が連れている野良猫・・・、ではなく猫短借さんがどうしたかは言うまでもない。
今回の探索で思っていたよりも野良猫に遭遇しなかった。





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軌道跡はこのような景色だ。太陽がだいぶ傾いてきた。




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軌道跡は両側に田畑を抱え直線で進んでいく。この先に遺構が少しだけ残っているということで楽しみにしていた。




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ここで太陽とお別れすることになってしまった・・・。探索を開始して9時間・・・。
予定では7時間くらいの予定だったのにかなり時間オーバーしている・・・。
足痛いよ~寒いよ~。




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太陽と分かれたがまだ光は絶えていない。ISO感度を高めに設定して探索を続ける。
田んぼ道を過ぎるとコンクリート橋に差し掛かった。この橋の足元に遺構跡があるという。




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ということで覗き込んでみると、レンガ作りの橋台が残っている!!
手前側はコンクリートで補強されてしまっていてレンガは確認できないが綺麗に残っている。




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橋をじろじろ見ながら渡っていく。橋のデザインが途中で切り替わっていることも「遺構」を意味するのには十分な説得力を持っている。
橋の付け根の部分は当時のコンクリートのままっぽい雰囲気がした。コンクリートが少し削れ、コンクリートに含まれる石が少しだけ顔を出している。



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振り返って撮影。「二種類」の橋と田んぼ道のこの直線の眺めが美しい。
手前の手すり部分は白い部分以外は当時のままだろうか。




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軌道を進んでいこうとおもう。橋を渡り終えると一斜線道路と合流する。道が綺麗に舗装されていた。




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民家の間を浅い割り堀で通り過ぎていく。奥の止まれ付近に小斉藤駅跡があるはずだ。




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小斉藤駅に到着!!




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奥山線が通っていたことを証明するこのような看板も立っていた。



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もう少し拡大。当時の写真が掲載されている。この写真が僕らが通過した軌道跡のどこだったのか、探索の跡に振り返るのが、これがまた楽しい。




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下側も拡大。浜松駅からのイラストの地図が載っている。これもなかなか見てて楽しい笑。


小斉藤駅に到着する動画もなぜか撮影していたので公開しておきたいと思う。
改めて動画を見てみたが、きっと足が痛い感じを伝えたいのだと思う笑。





◆小斉藤駅 - 奥山駅

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小斉藤駅を出発すると左に民家、右に田畑といった地形を保ちながらうねうねと蛇行しながら進路を進めていく。





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とりあえず寒い、寒いんだ。




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太陽がかなり沈んでしまい・・・太陽の光を反射してくれている山々も闇に吸い込まれていく。
次の駅がゴールだ。頑張ろう。




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カラフルに塗装された工場の間を通過していく。この景色は非常に印象に残っている。




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古めかしい遺跡のようなものが道路の左側に鎮座していた。線路や主要の道路脇には比較的このようなものがよく存在している。
これも奥山線を当時から見守っていて、ここを通る人たちはあがめていたのかもしれない。




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ホントにうねうねしている。でもこの道の形状を見てもこの歪さが逆に軌道跡と言うことを彷彿とさせてくれるような気がする。



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右側に綺麗な橋が架かっていた。県道68号線だ。すぐ橋の右側には県道303号線の交差点が存在している。
県道303号線と何度も交差しながらここまでほぼ平行して進んできた。
正面の木々の中に入り込むと、県道303号線とはここでお別れだ。少し寂しい。





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「森」部分に入り込むと左カーブを始めるのだが、軌道跡はそうではない。
ガードレールの向こう側にその理由が隠されている。




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こ、これは遺構!!

奥山駅の目の前にしてこのような遺構が今でも綺麗に残されていた!!

残っていることは知っていたが、それでも10時間の探索の間、積み上げてきた奥山線への思いもあり「会えてよかった」と心から言える遺構であった。



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奥山線探索の一番最後の遺構となるであろうこの橋の痕跡。
今でもしっかりと橋台と鉄橋は当時のままそこに鎮座していた。




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う、美しい・・・。

非常に綺麗なまま残されている。きっと浜松市も探索者のために残してくれたに違いない。と思いたい笑。
きっと残っていても特に危険性がないと判断し、残されているのだろう。徐々にさびが進行して老朽化してきたらきっと撤去されてしまうに違いない。
全国のこのような遺構は、一応管理&監視されていて、老朽化が進むと撤去されることが多いのだ。




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時刻も17:00に向け、視界に移りこむ光が刻々暗闇に包み込まれているので、名残惜しいがここでお別れとしたい。
反対側に回り込んでみよう。





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少し遠回りをし一般道の橋を渡り反対側に回りこんで、振り返って撮影。
奥から手前に左カーブを描きながら軌道跡は進んでいたと思われる。竹やぶの右奥に先ほどの鉄橋があるのだが、ここからは木や草が邪魔をして確認できなかった。




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進行方向を向いてみると、そこには家が建っていた。正確には酒屋である。
この家の向こう側が奥山線の終着点、奥山駅だ。





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酒屋を超えて奥山駅跡を撮影。
現在は遠鉄バスの停留所になっている。

少し前まで駅の名残の鉄の骨組みがあったようだが今は綺麗さっぱり撤去されている。
見れなくて残念だ。




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綺麗になりすぎていて、名残がないものか一生懸命探してみたのだが何も確認できなかった。
というか疲れていてあまり隅々まで確認していない・・・。

もしかしたら奥山線の案内の看板などがそこにあったのかもしれないが。
他の方のレポートを見てもそういうものは無さそうであった。




最終回で探索したルートはこちら。
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井伊谷川沿いを無駄なく確実に進んでいる印象だ。

この区間の景色はあまり代わり映えはしなかった。自分自身の疲労も相まって単調な探索にしてしまったに違いないが。
自転車とか疲労が無ければ「奥山線まであと少しだ」と胸を躍らせていたに違いない笑。
またそのワクワクの気分を楽しんでみたいので、次回は自動sh・・・(自粛)。

それでも奥山駅直前の橋の遺構は楽しませてもらった。所々に見所がある奥山線なかなか楽しいものであった。


徒歩距離:25キロ

探索時間:10時間20分

奥山線感動:プライスレス

もう歩いてはやらない笑。


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結局昼ご飯食べてなかったが、そのせいもあって疲れがかなりたまっていたのだろう。
猫短借さんが大あんまきをお土産で買っていた。僕には体力的・精神的にそんな余裕無かった笑。




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帰りはどうしたのか?という質問を受けたのだが、帰りは遠鉄バス!!
バスに揺られ1時間弱で浜松駅まで到着した。文明の利器だ。

帰りのバスは暖房が心地よくほとんど爆睡していた。
立ち上がるときに疲労が蓄積し筋肉が硬直してうまく立ち上がることができなかった笑。




ひとまず探索についてはこれで終了とさせていただく。
細かく読んでいただけた皆様感謝!!

まだまだ見つけられなかった遺構などがあるようなので、また時間や「やる気」が出来たら、追加探索をしてみたいと思う。

御清聴ありがとうございました!!
何かコメントなどあれば、いただけますと励みになります。